台風対策のひとつに屋根の緊結があります。
↓ こちら 2010年の一言ですが ここに転載しますね
ツーバイフォー工法で使われる屋根垂木やトラスと上枠・頭つなぎの緊結金物で、弊社では軸組工法にも全棟採用しているので目にしてる方も多いでしょう。
目的は名前の通り 強い風(ハリケーン)から屋根の浮き上げを守る為で 設置箇所はこんなトコロ。画像は「カバードポーチ」部分ね。
ちなみに 矢印①はジョイスト受け金物「JH206」で 矢印②は床組隅部に使う帯金物「S-90」。
そこで問題です。
これら金物には最初から釘穴が開いていますが 釘は何本打てば良いでしょう?
1.垂木と横架材部 1箇所づつ。
2.偶数開いている場合は 一個飛ばしで奇数本
3.とりあえず全部
さぁ アタックチャーンス。
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答えは「3」の全部打つです。
金物の保有耐力は 金物の「引っ張り強度」と「釘打ち本数」そして取り付ける「木材の樹種」によって決まります。
これら金物は元々 北米ツーバイの考え方からの相互認証ですが 使う金物はJIS認定の溶融亜鉛メッキ鋼板で もちろん使用する釘も溶融メッキの金物用釘となります。
前出の「ハリケーンタイ」に ZN釘を4本打つ事によって 躯体がS.P.Fの場合 1個辺り 2.71kNの力を保有します。
ちなみに人家に被害が出るとされる 風速70mの時に金物1個辺りに掛かる力は 1.67kNとされていますので 相当に余裕があると言えますね。
この他ハリケーンタイには 4.31kN / 個の強度(短期許容応力度)耐力のモノもありますが その辺りは地域性やプラン また仕様規定や構造計算によっても異なります。
平金物にも色々種類があって 仕様箇所や設置方法が定められている訳です。
ついでなので こちらは出隅部の結合(S90)と 上下階の結合SW-67(8.12kN)×2枚の図。
縦に設置してある帯金物(SW-67)は ZN65の釘26本で緊結して初めて保有耐力を有します。
あと ↓ こちらは横架材に支持点が無い場合の補強金物。
画像はベイマツとの緊結なので 3.5kN / 枚の短期許容応力となりますが上記の耐力は2枚で一組として想定するので 1枚だけでって言う使用はしません。
もちろん 掛かる応力や荷重により金物の種類は幾多に渡りますが 一番大切なのは しっかりとした釘種類と正しいプレートを使うと言う 基本中の基本なのかも知れませんね。
意外と知られていない部分なので サラッとですがご紹介^^
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