そろそろ暖かくなってきました。
ステイホームで家の居住性とか機能、気になっている方も多いかと思います。
そこで今回は「アルミ窓の脆弱性」について。
ご存知うちの事務所は西日がキツく・・
なので毎年のグリーンウォール計画なのですが
窓と言うと「冬の結露」ばかり言われますが、実は「夏の室温」にも大きく関与しています。
って訳で 事務所の西側に1時間ほど窓カットサンプル置いてみました。
条件併せる為に網戸は外しています。
左からアルミ窓・アルミ+樹脂窓・樹脂窓の順です。
お出かけ後に表面温度を測ってみました。
まずはアルミの表面・・ほぅ・・42.2度。
そしてアルミ+樹脂窓・・42.6度。
これは表面がアルミなので 前出のアルミ窓と誤差の範囲かと。
最後は樹脂窓・・39.2度。
こちら色が白なので 素材の他にその優位性もありますね。
問題は内部
アルミ窓の内部は・・42度・・外気温は20度くらいですよ(汗
アルミ+樹脂窓の内部は34.6度
樹脂窓の内部表面が32.6度
結構違うモノでしょ。サクッと表にしてみました。
特にアルミ製の窓枠から室内に伝わってくる輻射熱の大きさが分かると思います。
日射は窓の外でカット!(日射遮蔽)の意味がコレです。
ただこれ、アルミ樹脂と樹脂窓の差があるにはありますが、思ったより差が小さいなぁって感じません?
そうです。カットサンプルですので 制動空気が無いからですね。
こちらが今回使った米国製の樹脂窓カットサンプル断面(トリプルガラス)
内部は赤矢印部分で測定しましたが、外部との間に幾つかの区画がありますね。チャンバーと言って、ここに制動空気を閉じ込めておく事で、各チャンバーへの熱伝導を抑える訳です。
それに対してアルミ+樹脂の複合窓のカットサンプル断面がこちら。
同じ様に赤矢印部分で測定しましたが(白い部分が樹脂)そのすぐ隣まで外部のアルミ枠が来ていますね。そうです、アルミ枠の42度と隣り合わせです。
この場合 アルミ部分の空洞は解放されていますので多少なりとも熱が籠る事はありません。
上の画像のアルミ部分に黄色い線をいれたのが↓こちら。
ペアガラスの殆どはアルミ枠の影響を受けている事が分かりますね。
その枠チャンバー内部は熱が籠る事も容易に想像できます。
可動部以外にも、意外と知られていない事に、躯体と繋がっている枠部分はそのままアルミが室内側まで伸びている事も分かりますね。
こちらは夏季よりも冬季に影響が出ます。
まぁ今回は「暑さ」と言う日射熱取得についてですので、そちらはスルーしておきましょう。
と言う訳で アルミ窓の弊害でした。
嘘だと思ったら 太陽が当たってるアルミ窓のガラスと枠を触ってみて下さい。きっと枠の方が熱いハズです。ただそれには放熱も絡んでくるので一概には言えませんが、ガラス以前に窓枠の影響も大きい訳です。
高断熱当たり前!って言いつつアルミ複合窓使ってあったら・・まぁそういう事です。
最後に格言をひとつ。
夏季の窓には日射を当てるな!(日射遮蔽は窓の外で)
え?耳タコですって?以前からここの読者なら、当たり前の事ですもんね。でも大切な事なので一応繰り返し言わせといてください(笑
もちろん素材は大切ですが、プラン最初からの日射操作計画でも「夏の暑さは決まる」と言う事実も置いておきますね。~丁寧にカッコよく by ハウジングアイズ~
アディ押忍
【 ハウジングアイズ 】では、飛騨高山にてパッシブな高断熱思想を用いて、恒久的な省エネ快適住宅を御提案しております。