とあるパッシブ設計サポートグループの方とお話。
こんな感じの断面で Ua=0.3とか。
さすが なるほどなるほど 良い断面です。
6地域設定との事で 等級7よりの等級6クリアですね。
これくらいやると冬は快適ですよ!との事。
「でしょうね^^ うちUa=0.3以下を約束してるので・・」
すいません マウント取るつもりでは無いです(汗
でも 硬質断熱材の採用は高断熱への取っ掛かりとして
施工不安のハードル下がるので良い手法だと思います。
硬質ボードは施工管理が楽なのでアリですね。
ちなみに この断面でチェック必要な所は↓の編。
下から「窓上の通気」
外壁の最上部「屋根への通気」
軒天のからの通気「棟までの滞りない通気」
青丸は「ちゃんとそんなカットできる?」
まぁ その辺は発泡ウレタンで補完すれば良いですけどね。
こちら「高性能」と言われるフェノールフォームにて
確かに既存断熱材の中では断トツに良い性能値です。
ちなみに この硬質断熱材の熱伝導率は「λ=0.020W/(m・K)」
参考までにアイズ標準のHGWの熱伝導率は「λ=0.038W/(m・K)」
熱伝導率はこのλ値が低い方が熱を通しにくいと言う数字なので
比べるとフェノールフォームに楽勝で軍配上がりますね。
フェノールが高性能と言うのは嘘ではありません。
って訳で、この断面で比べてみましょう。
赤断面は半分以上が木材で 断熱性能は落ちますが
柱や間柱部分も同様なので外張り付加断熱が有利な事は
この断面でも良く分かりますね。
そこは同条件なので今回は無視しますが
分かりやすく黄色部分の断面熱抵抗値(R値)で比べてみましょう。
この断面で使われるフェノールフォームを「F」
アイズ標準の高性能グラスウールを「HGW」とします。
外張りF厚みは窓掛かりから見て60mmって感じですね。
【F】壁R値=4.75 W/㎡・K/W
【HGW】壁R値=4.51 W/㎡・K/W
おおっ
弊社標準の方が0.24 W/㎡・K/W性能低いです。
0.24Wと言うと高性能グラスウール9mm分です。
誤差っぽいですが負けは負け(笑
ただし
コスパで見てみるとどうでしょう?
HGWの場合は↓画像の様に防湿シートや
矢印の様な気密施工が求められます。
その分の費用が余計に掛かりますが その手間分加味しても
フェノールフォーム採用の方がザックリ「倍額」掛かります。
単純にHGW採用で50万円の所 100万円前後掛かる事に。
HGW9mm分性能低いけどザックリ50万円安いと。
屋根も見てみましょう。
フェノールフォームは60×2で120mmで見ます。
【F】屋根R値=6.0W/㎡・K/W
【HGW】屋根R値=10.52W/㎡・K/W
あれま
屋根は弊社標準の方が4.52 W/㎡・K/Wも性能高いですね。
でも細かい事言うと壁と屋根の断熱性能は
壁1に対して屋根2くらいが常套手段。
それくらい屋根は過酷な訳ですが
どんなに壁の性能高くても屋根が弱いと夏季悲しい事に。
アイズ標準と抵抗値を比べてみてください。
そして
コスト的には両者でほぼ同じか HGWの方が安い位。
倍近く性能が良いのにですよ。
同じ性能なら安い方が良いでしょ
同じ金額なら性能高い方が良いでしょ
性能高いのに安かったらゼハハハくらい笑えるでしょ(もう良い)
「高性能の断熱材を使っているから高断熱」と言う主張に
何の根拠もない事が分かると思います。
断熱性能は素材の性能ではなく
素材性能の厚みと施工精度で決まるのです。
そんなこんなのコスパで見る断熱構成。
もちろん硬質ボードをディスってる訳では無いですよ。
何にでも一長一短はあります。
今回はコスト&性能で比べましたが
「家の性能には根拠が必要」と言うお話でした。
ちなみに冷房より暖房の方がエネルギー使いますよ。
アディ押忍
【 ハウジングアイズ 】では、飛騨高山にてパッシブな高断熱思想を用いて、恒久的な省エネ快適住宅を御提案しております。