今回は「だん」の最新号から
母子保健・産後ケアがご専門の福島富士子さん(東京医療保険大学特任教授)のお話を紹介します。
これは女性のみならず、男性にこそ読んで欲しいとテキスト起こしてみました。
長いですので3日にわたってシリーズ化しますね^^
この「だん」18号、手に取って読みたいという方にはプレゼント致しますので、お気軽にお問い合わせください^^
ホルモンと上手に付き合って冷えない環境を整える
女性の生涯は、自身の女性ホルモンといかに上手く付き合うかがテーマと言っても過言ではありません。
女性ホルモンには「エストロゲン」と「プロゲステロン」の2種類があリ、月経、妊娠、出産、更年期、閉経といったライフステージにともなって分泌量のバランスが大きく変わり、心身に大きな影響を及ぼします
これら女性ホルモンは女性らしい体や美肌、妊娠・出産しやすい状態をつくるのに欠かせない一方で、例えば、月経前症候群(PMS)や月経不順、子宮内膜症、子宮筋腫、産後うつ、乳がん、卵巣がん、更年期障害、骨粗しよう症といった女性特有の不調・疾患と深い関係があります。
女性ホルモンの変化はすさまじいものです。毎月の生理時のホルモン変化がマンションの20階程度とすると、出産時にはエベレストの頂上から一気に平地に下降するほどの勢いで女性ホルモンが減少すると言われています。
分娩で女性ホルモンがほぼゼロになったお母さんの自律神経や免疫、メンタルはボロボロで、元に戻るまでに2週間から1カ月かかるとされます。
この不安定な時期のお母さんの心身の負担を軽減するため、中国・韓国・台湾では専門施設での「産後ケア」が当たり前に行われています。
一方日本では、出産後4日程度での退院・帰宅を余儀なくされ、5日目からはこれまでと同じ日常と赤ちゃんのお世話が始まります。
出産、月経、更年期でホルモンのバランスが乱れた女性にとって、寒さ・冷えは一番の大敵。寒さや冷えによって循環・免疫が滞ると、前述のような不調や疾患に繋がりやすくなるからです。筋肉量が少ない女性の体に寒さはダイクトに響くため、家の中に寒いところをつくらないこと、床面を温める事はとても大事です。
女性特有の不調を感じた場合、多くの人は産婦人科にかかってピル・漢方・ホルモン療法にる改善をみるでしよう。もちろんその方法を否定しませんが、女性の生涯の健康を考えるなら、薬による対治療療法では無く、意識せずとも冷え・低体温の防止につながる「住まいの温熱環境」に目を向けてほしいのです。
明日は「朝起きない、休みがち・・子供の低体温をどう防ぐ?」に続きます。
【 ハウジングアイズ 】では、飛騨高山にてパッシブな高断熱思想を用いて、恒久的な省エネ快適住宅を御提案しております。