木製フレンチドア越しのカバードデッキ(屋根のあるデッキ)
ここはもう第二のリビング。
「中間領域」とか「たまり」とか表現していますが、この半外空間が食堂になったり、ヌックになったり、読書スペースになったり。
周辺環境によってはカーテンの無い暮らしだって可能。
ただ、なんかこの画像違和感が・・
この丸印部分。
横架材が切れて見えますね。
これね
「二次梁」と言って、梁を梁で受けると言う構造。
この屋根は↓の様な寄棟になっているので、空間の真ん中に「棟木」が存在して、それを支える束(柱)が必要で。それ支えるための梁が空間の真ん中に来ています。
本来、梁の両端には柱が必要です。
ただ、それやっちゃうとせっかくの「抜け」の真ん中に柱が建っちゃうので、意匠的に避けている訳です。
でもね
コレ、上に乗っけるの屋根だけだから良いけれど、基本2階建て以上の最下階では、やるべきでは無いと言う事は覚えておきましょう。
こんな構造になるのは平面に無理があるからなのです。
(これは下屋で最初からこのつもりだったのでw)
そんなこんなで「意匠と構造」はセットで考るべし!と言うお話でした。
「たまり」空間 よさげでしょ^^
2020年頃から業界を震撼させた資材費高騰、ウッドショックなんて言葉まで出来たのでご存じの方も多いかと。
ウッドショックに関しては、アイズ的には以前より地元材のパイプがあったので特に問題無かったですが、合板関連は地元には存在しなかったのでキツカッタのも確か。
そんな木材高騰、いつ頃戻りますか?なんてお話を頂く事も多いですが、肌感覚として「以前の価格には戻りません・・」米国での住宅需要の高止まりに加え、 ロシア・ウクライナ情勢による物流の停滞、 さらに円安の長期化などもその要因かと。
そこで良く言うのが「経済的な架構」です。
木材が高いなら、使う量を減らすか、効率よく使うしかない←端的な答えかと。
ではその経済的な架構とは何かですが、大きくは3点。
構造をシンプルにする(直下率の向上)
建物の凸凹を減らし、1階と2階の壁の位置を揃える(直下率を上げる)。
これは耐震性を高めるだけでなく、余計な梁や柱を減らし、 構造材のトータルコストを大幅に削減します。
木材の「定尺」を意識した設計
木材には3m、4mといった規格(定尺)があります。
設計段階でこのモジュールを無視した寸法にしてしまうと、 大量の端材(カットロス)が発生し、その分もコストに含まれます。
面積の小さい部材(羽柄材)の活用
特注はもちろん大きな断面の梁は単価が跳ね上がります。
構造計算によって安全性を担保しつつ、 入手しやすく安価な一般流通材を組み合わせる事で、無理・無駄が無くなります。
あと構造は木材だけで無く、基礎コストにも直結します。
こちら勉強させてもらっている「構造塾」の構造ルールの一つ。
基本的に無理なスパンを飛ばさない。
あと架構は木材だけでなく基礎にも大きく関与します。
「ベタ基礎」なんて言いますが、画一的な基礎なんて存在せず、大きなスパンになるほど無理が生じて「鉄筋量やコンクリート量が増えます」
こちら日経クロステックに「経済的な基礎」として載っていましたが、ちょっと無理した平面だとスラブ短辺距離が3.6m以下でもスラブにダブル背筋が必要になります。
スラブと言うのはベタ基礎における「ベタ」部の事。
そこに赤線の様に鉄筋を組みますが、シングルとダブルでは(画像はダブル)鉄筋量もコンクリート量も倍違ってきます。
結構無茶な平面を見る事がありますが、コスト云々以前に構造が成立出来ない事も(汗
どんなのが不味いの?
ひとつの例として こちら間取り集に載ってた、最近はやりの横並びダイニングのおうち。
なんか良さそうな平面ですね。
が、あえて言えば基礎区画がちょっとキツイ。
あと丸印に柱が無いので木構造にも無理が来ます。
赤四角の基礎は鉄筋量多めのダブル配筋には間違いないですが、それでも無理やり耐震等級は上げられます。
木材も大きな強いモノが求められるでしょう。無理な平面計画は建物弱くなるだけでなく、コストも掛かる訳です。
そんなこんなの「経済的な架構」少しはイメージで来たでしょうか。
住宅デザインは構造と断熱、そして意匠は同時に考えなきゃですよ^^
アディ押忍
国土交通省の令和6年能登半島地震における建築物構造被害の原因分析を行う委員会は12月12日、第4回委員会を開き、最終とりまとめに向けて議論した。
木造建築物の被害については、日本建築学会が石川県輪島市、珠洲市、穴水町で実施した悉皆(しっかい)調査の結果から分析した。2000年以降に建築された住宅608棟のうち、398棟(65.5%)は無被害だったが4棟が倒壊、8棟が大破。軽微な被害なども含めると3割以上が被害を受けた。
画像は新建ハウジングより
これ見て耐震等級2で良いんだ!って実務者の人、ソレちょいと違うのよ。
調査した輪島市、珠洲市、穴水町は法定積雪量が1~1.5mの地域。
そう、ここ飛騨と同じか少し緩い位。
単純に言うと、雪が降らない地域の耐震等級3よりも、雪が多く降る地域の耐震等級2の方が耐力壁量が多く必要になる訳で。
まぁ積雪加味しない「壁量計算」なんて言うにも及ばずですがw
なので
雪が降らない地域は耐震等級3以上、雪が多く降る地域は積雪加味した耐震等級2以上なんてのがセーフティネットだと、この調査結果からも見て取れますね。
根拠、大切^^
え
ってなった建築現場。
今時アルミサッシ・・・そこでは無くw
某SNSに載ってた某有名メーカーさんの物件にて、たぶん2階の軒が深くて陰影出てカッコよくなるんだろうけど・・・2階セットバックしすぎ(汗
平面図にするとこんな感じ
丸部分に荷重掛かりすぎで、無積雪にしても無駄に大きい梁が必要になります。
地震時にも過大な力が掛かってサイアクそこで折れる事も。
いわゆるチカラ技の計算が必要(工務店レベルだと計算すらしてない事も・汗)で「経済的な架構」とは真逆に位置する事になります。
画像検索しても出てこなかったから使ったけど、お客様のお金なのだし見た目優先の無理な事は控えた方が良いかなと・・うん。
アディ押忍
梁の穴に建て主が激怒、構造耐力担う部材の欠損に要注意【日経クロステック】
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/03081/031700014/?n_cid=nbpnxt_twbn
こっ これわ(汗
いゃ記事タイトル 要注意って・・単純に欠陥ですがな(汗
建て主は本気で怒って良い。
横架材への穴については色々規制があって
梁背によって最大径とかピッチにも規定が。
あとツーバイなんかだと梁位置や高さへの規定もある。
梁下への欠損は 補強リカバーでは無理な場合も多く現場徹底が必要。
そもそも構造から高さ押さえてたら特記事項となるべく事案なので、この辺が責任所在の曖昧さと言うか無知と言うか。
建築は面白い。そして建築は怖い。
構造計算には表れない大切な現場案件です。
アディ押忍。
私は耐震や断熱を優先して 外部側に筋交いは使わず面材で耐力をとりますが ちょっと気になった棟上げ現場があったので 小さな画像を(笑
筋交いが上下階同じ位置に入っていて宜しい。
・・のですが 方向が宜しくない。
「出隅(角)には耐力を集中させない」と言うのがセオリーなのですが これだと角の柱に負担が行き過ぎる。
出隅はキホン的に力が加わる部分。
例えば左方向に力が加わった場合 屋根と2階の重量は建物角の柱に集中します。
そしてその柱に1階の重量も加わる事になり 逆に青丸部分(角)には加わった部分の分「引き抜き」の力が掛かります。
計算根拠が分かりませんが この平面で耐震等級2以上を狙おうと思えば この引き抜き力に対応する金物は存在しないかと。
そう 基礎にも地盤にも過大なる負担が掛かる訳です。
なのでこの場合の2階は こんな感じに2階の筋交いを内側に向けて設置するとか1階も同じ方向にする等 少しでも出隅への負担を減らしてあげる事が正解かと。
セオリー+バランスです。
この辺 面材だともっと負担は減らせるんですけどね。
「筋交いが入っていれば良い」訳ではないんです^^
ちょっと気になる筋交いのお話でした。
8年とか前のブログですが サイアク通し柱が折れる事も(汗
https://eyescode.bijual.com/Date/20170205/
アディ押忍。
現在進行中のリノベ案件。
松丸太の梁が郷愁感を漂わせますがw
必要な場所には補強材を入れたりします。
さて そんなリノベ案件
新築と違って現場併せでの刻みが発生します。
こちら うちの社員大工さんですが
現場に併せて材料を刻める大工さんも年々減ってきています(汗
そう 技術の継承が無ければリノベそのものが不可能になる事も考えられる訳で、職人の技術を守る事は「日本の住環境」を守る事にもつながると言えるでしょう。
↓ こんな仕口だってノミ使っての手仕事ですからね。
そんな現場にて 既存土台にこんな仕口が
「金輪継ぎ」と言う 柱や梁など同材を繋ぐための継手手法のひとつ。
分かりやすく黄色入れましたが こんな感じに材料をカットして
真ん中に込栓を入れる事で(赤矢印)両材をガッチリ繋ぐことが可能に。
何故わざわざ土台にこんな仕口を使ったのは謎ですが きっと腕の良い大工さんだったのでしょう。
二世代前の心意気を感じました^^
家って残ります。
技術も残ります。
【職人の技術と丁寧なデザイン】大きなテーマですが「日本の住環境」の未来にとっては大切で重要なポイントだと考えます。
とりとめのない話になってしまいましたがw
お客様の為 社会の為 頑張って参りましょうと^^
なんか最近 間取り紹介のページが増えたような?
GoogleさんのDiscover機能かな(ま、そーだろw)
そんなこんなで 間取り専門のサイトが流れてきまして
3階建ての間取り紹介
解放感あるハズのバルコニーに背を向けても・・なんて話では無くw
いかにもなプラン集でこんな感じのプランを売ってある訳ですが 例えば上記のプラン 実はヤバかったり。
こちら3階建てなので構造計算の提示は必須ですが この平面だと力技使っても「かなり」無理しか無いので御紹介。
例えば基準法で言うところのバランスチェックの四分割法
四分割法とは 建物4面をそれぞれ4等分し、その両端部分(1/4側端部分)の壁量のバランスをチェックする手法。
グッと踏ん張った時 しっかり地面に立っていられるか バランスを見る訳です。
ブログ【本当は怖い木造建築:四分割編】
https://housingeyes.bijual.com/Date/20210501/
で 最初の平面
4分割してそれぞれの壁量を見ますと
耐力壁に出来そうな壁に緑を乗せましたが・・
建物正面の青枠部分 左右方向に効く壁が全くない事が分かります。
ええ まったくですw
2階の青線が耐力壁だと思われますが それを支える階下に壁が無いと言う 世にも恐ろしい平面になっております。
これね 素人が書いて契約して最終的に構造計算掛けたら「家建ちません」って事に繋がる訳です。
それは不味いので 色々工作をして・・うーん。
どう考えても経済的な架構で無い事は分かるかと思います。
構造と断熱と外観デザインは 最初のプラン時から同時に考えないとイケマセン。
普通に商売しているサイトですが こちらはその平面を3Dで見せるためのソフトを販売している会社なので その辺は笑って許してなのですが^^ 構造に無知な実務者や素人が書く平面図って危険なんですよね。
もっかい言っときますよ
構造と断熱と外観デザインは 最初のプラン時から同時に考えないとイケマセン。
そーゆー事です^^
今年4月からの法改正で幾分良くなって来ている様ですが
ただ 基準法相当ならこんな平面でも建築確認通ります。
何が宜しく無いか。
いつもの様に1階に2階を乗せてみましょう。
赤線が2階ライン
丸印部分 構造区画の4隅なのに直下に柱がありません。
どーゆー事かと図解すれば
↑単純に こーゆー事です。
上からの荷重を支えるため 無駄に大きな横架材が必要に。
それを支える基礎梁も大きくなります。
また 上の平面みたいにバルコニーと絡んでいると その辺からの漏水のナンバー1原因ともなったりして(汗
単純に「区画の下には同じ区画」と言う基本があると 無理なく経済的な架構が組めます。
そして「無理なく」と言うのは耐震的にも効いてきますね。
ここまで読んだところで 軽くストレッチしてみましょう。
腕を持ってググーーーっと・・あぁ気持ち良い。
てかストレッチとは言え 普通に座ってた方が楽でしょw
躯体に無理をさせちゃダメなのです・・ってこの例え合ってるか(謎笑
アディ押忍。
SNSに流れてきたコンサル会社の広告
劇的に原価を下げる!コストダウン実例らしいけど。
まず この画像使ってる時点でちょっと・・(汗
よく見る家なんだけど、どっかのFCの家で
使用フリー(お金払って)の画像なのかなと。
何が「ちょっと」かと言えば この画像から4点。
① 2階構造区画の角下に柱がありません。
② 下屋と母屋の区画直下にドア(汗
二次梁・三次梁出まくり
簡単に③と④だけ図解しましょうか。
平面が分からないので 外壁線のみですが こんな感じ。
中途半端に出ている1階部分の壁は たぶん2階と区画合ってません。
そして緑枠で囲ったラインに耐力壁付けようと思えば
クロス線が入った部分の壁のみ。
ただ そこに耐力持たせたとして 実際の地震力には
ほぼ効かない結果に・・この辺が壁量計算の曖昧な所。
こんなんでも建築確認は基準法相当なら通るんですよ。
で 最初のコストダウンの話。
こんな無理やりな平面でも 鉛直荷重を支えようとか
耐震負担しようとか思えば デカい材料使って力技で
納めれば何とかなります。
ね コストダウンどころか 見えない部分で
コストアップしてるでしょ。
更に建物的には弱くなってる訳です。
コストダウンと構造強化は表裏一体。
まずは経済的な構造計画が一丁目一番地。
こんな実例でコストダウン言われてもね(笑)ってお話でした。
こーゆー実例多いので 正しい目を養いましょうw
あ 画像使ったコンサルさん 笑って許して^^
【 ハウジングアイズ 】では、飛騨高山にてパッシブな高断熱思想を用いて、恒久的な省エネ快適住宅を御提案しております。