おぬこ様用キャットウォーク
こちら室内側の壁なら問題無いのですが、この板が出ている壁は外壁。
こんな感じで受け材を無くしシンプルに設置するには、壁内で下地を組む必要がありますが、外壁の場合は防湿層を虐める事になるので、出来るだけこの様な細工は避けたい所。
どーしてもって時は
これやらないと室内の湿度が外壁側に移動し結露の原因になります。
とてもとてもメンドー(笑)ですが、見た目と性能は両立出来るのです。
逆説的に言うと、これが出来ないのに外壁側に何か貫通して設置する事は出来ないって事です。
コンセントとか換気扇も同じ事ですよ。うんうん。
築28年の木製アルミクラッド輸入窓
ここ数年 ガラスの曇りが気になると。
封入されたアルゴンガスが抜け 透過性能も落ちています。
このままガラスを入れ替える事も可能なのですが
今回はこの壁周辺も気になるとの事で
窓の入れ替えと共に外壁面の状態を把握する事に。
まずは既存窓を外し周辺の下地をチェック。
漏水等問題無かったので(ホッ)窓開口を作り直します。
そしてトリプルガラス窓と庇設置
外壁下地&防水
並行して内部の断熱施工(躯体全く問題無し^^)
躯体貫通部の電気配線はコーキング防湿
窓周りはウレタン処理
防湿コート工事完了
下地プラスターボード完了
ボード貼る際は少し面倒でも 窓開口周りは鍵カットにてクラック防止(赤線部分)
クロス工事完了
熱交換換気扇完了にて完成
築28年枠組み壁工法 何も問題無くて一安心でした。
いつも有難うございます^^
輸入窓の網戸は外部に固定なんだにゃ
せっかくの日射取得が削がれてモッタイナイから
冬は網戸外してほしいにゃ。
網戸も長持ちするにゃ
既存住宅の床断熱手法
大引間に100mmの硬質断熱材+気密テープで床気密(矢印)
その前に床下の防湿
スケルトンにしてから防湿シート+防蟻シーリング
この上からコンクリートで押さえたいんだけど
今回はコスト重視で砕石を敷き詰めます。
この段階で壁内の気流を止める為 床と壁の縁を切っておきます。
一個戻って 大引上に並べる根太(既存高さに併せています)間にも
45mm厚の硬質断熱材~これで床木材の熱橋を切ります。
もちろん窓も樹脂製に交換
室内からはこんな感じ
丁寧に防湿シートを連続させます。
スケルトン化した天井部分にも
たっぷり断熱材+連続した防湿層を。
折角なので付加断熱もプラスし 透湿防水シートを。
こうやってボード張っちゃうと何も見えなくなのですが
見えない部分に性能が宿るのです。
ただ新しくなるだけのリフォームと
普通に暖かさを体感できるリフォーム ~ どちらが宜しいですか(笑
断熱改修にもレベルがあるってお話でした。
アディ押忍
「摂氏10度」まぁ特にどうと言う気温では無いですよね。
BBCが面白い実験報告を行っていました。
https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-63694181
【BBCより】
10度と言う室温は「それほど寒そうには聞こえないけれども、生理学的には本当に体に負担になっている」との事。
住んでいる家が寒いと、体にどう影響するのか。そして10度などという
それほど寒くなさそうな気温でも、なぜ命にかかわることがあるのか。
「暖房代が払えない人の家の平均気温が、摂氏10度」らしく
飛騨で普通の家だと・・暖房代関係無く身に覚えのある室温なのでは(汗
実験内容はリンク先を読んで頂く事として
室温と体調の関係分岐点は18度と ほぼ欧州の見解と同じだけど
その室温が10度になると 身体には結構な負担が掛かるとの事。
低温による呼吸器や血圧への影響は良く知られているけれど・・
なんと脳にまで影響があると。
認知パズルを解くのに 室温21度と比べて
1.2倍も時間掛かるらしく(汗
リアルに怖いですね。
ではどうすれば?
弊社が断熱(特にUA=0.3以下)を固持するのには
この室温18度を経済的に維持できる事を大前提としているから。
断熱等級6・7も新設された今年
もう「中途半端な断熱は不必要」と言う意識で良いのかと^^
アディ押忍
今年10月に断熱等級6・7が制定されました(クリック可)
今後の「家」の定義としては 不必要に大きい家ではなく
必要最小限のサイズで広く暮らせる事を前提に
断熱や日射・通風を丁寧に考察すると言う事が重要になるでしょう。
そうでは無いモノを作ってもすぐに価値がなくなってしまうからです。
まず2025年に断熱性能等級4以上が義務化された時点で
以前の断熱性能で作られた家は既存不適合となり性能の低い家になってしまう。
いま「最高の断熱基準ですよ」といって等級4の家を建てても
3年後には最低ランクになってしまう訳です。
また 将来住み替えをしたいと思っても売値が下がってしまう事はもちろん
昨今のエネルギー費高騰の煽りを受け毎月の冷暖房費もかさんでしまいます。
さらに2030年に予定される等級5以上の義務化も視野に入れると
いま建てるべき家は等級4では全く足りません。
実際7年後には等級5が最低ランクになる見込みなので
今後の自己防衛として等級6は確保したいところです。
断熱と健康と価値 天秤に掛けるには答えが簡単すぎますね^^
ユニットバス設置前の防湿チェック
赤丸が換気扇ダクト貫通部
専用部材と丁寧なテープ処理が大切
黄色矢印部 防湿シートを乾燥木材で留めてあります。
現場大切^^
こちらの窓 ほぼほぼ南向きですが少し方位振ってまして
向かって右の窓には夏季、西日が当たります。
と言う訳で本日は窓ガラスのお話。
窓ガラスには一本一本 μ値(日射取得係数)が定められていて
μ値が小さいほど日射を通し難くなると言う数字で
日射を入れない事で、夏季の冷房効果が高くなります。
逆に日射が欲しい冬季にはμ値が大きい方が有利になるので
一年を通して何処に価値を見出すか?窓以外に使えるモノは無いか?
など幾多の検討が必要だと考えます。
で、こちらガラスに張ってある成績表
YKKの場合、トリプルガラス窓は北海道で作っています。
アップするとμ値とUg値が記載されています。
こちらが最初の画像 西日が当たる窓
こちらが左側の窓
μ値が違いますね。
同じトリプルガラスですが、こちらの方が数字が大きいので
左の窓の方が日射熱を取り込みやすいと言う事になります。
弊社の場合は、外部格子等での日射遮蔽を良く行いますが
ガラスの違いでもそこそこ変わると言うお話でした。
もちろん、トリプルと言えど単にガラスな訳ですから過信は禁物ですよw
リスク&ベネフィットを天秤にチョイスしませう。
アディ押忍。
「高気密高断熱住宅」すっかり定着したワードですが
「断熱」はUA値等の数値で比べれば高いか低いかは分かるとして
「高気密」の定義って何だろう?ってお話です。
住宅における「気密」とは風などの外圧の影響を小さくし
結露などの要因を排し 適切な換気を行う為に重要な性能と言えます。
それらは隙間相当面積として「C値」で表され
建物全体にある隙間面積(㎠)を延床面積(㎡)で割った数字を用います。
よく言うスカスカの家ってのが 5.0㎠/㎡~10㎠/㎡位の数値で
例えば35坪の家(115.5㎡)でC値が5.0の場合 隙間面積577.5㎠
10.0の場合は 隙間面積1555㎠の穴が開いている事になります。
1555㎠と言うとザックリ30㎝×52㎝の穴です。
ダウンジャケット着てるのに おしり丸出しだと寒いですよね。
そーゆー事です(笑
そこで高気密と言う定義は C値=1.0㎠/㎡と言われますが
C=10だと30㎝×52㎝の穴が C=1.0なら3cm×5.2cmの穴になる訳です。
実際 C値=1.0位ではかなり外部環境に左右されるので
C=0.5㎠/㎡程度は死守したい所で 落としどころとも言われています。
ちなみに弊社ではC=0.3㎠/㎡以下を標準としてますよ。
そんなこんなのC値。
こればかりは計算では無く 現場測定が基本になります。
こんなバズーカーみたいな機械で家中の空気を室外に引っ張り
その抵抗でどれくらいの隙間があるか測る訳です。
スカスカだったら抵抗なく空気引っ張れますからね。
で、こちらが「測定不能」12回目で悩んでいる測定員さん(笑
って訳で ほぼほぼC値0.1㎠/㎡以下のこのおうち(笑
何度かやってるうちに偶然C=0.17㎠/㎡が出たので それを測定値としました。
その辺 細かく突き詰めても意味無いですからねw
押える所分かっていると 数値はどのおうちでも安定してきます。
最近よく聞く様になったC値。
UA値計算には出てきませんが これも「快適」とか「経済性」には
大きく寄与してきますよ。
「御社はC値いくつ位が標準ですか?」なんて質問して
答えはぐらかす様な営業さんだと ちょっと考えた方が良いでしょうね^^
アディ押忍
「高気密型」天井点検口
開閉フタに こんなパッキンが回っていますが
心もとないので 高耐久の伸縮気密パッキンを追加。
お 値段以上 アイズw
【 ハウジングアイズ 】では、飛騨高山にてパッシブな高断熱思想を用いて、恒久的な省エネ快適住宅を御提案しております。