「現場発泡断熱材」何度か取り上げていますが、個人的な見解としては「大工では無く専門業者が責任施工するから、技術を持たない工務店には良い判断」としています。
と、思っていました。
思っていたのですが、害獣駆除専門店さんからのタレコミ(笑)があり 少しだけ注意喚起。
こちら屋根部分に発砲断熱材が吹き付けてあります。
厚み的には・・まぁその話はスルーしまして。
隙間なく吹き付けてあるハズの屋根裏にコウモリが居るらしく・・
これだけ糞があると、屋根裏に暮らしていますね・・。
探してみたら やっぱり普通に居たそうです。ありゃりゃ。
弊社施工ではありませんが、工務店さん曰く「隙間なく断熱施工しているからコウモリなんか入る訳が無い」との事で・・まぁ言い分は分かります。
侵入経路、たぶんアソコ近辺だろうなぁとは思いますが、この断熱材、断熱と気密が一緒にとれるハズなんですけどね(汗
もちろん全てがそうだとは言っていませんよ^^
実際、こんな事もあったと言うだけの話です。
過信禁物!油断大敵!地震雷火事親父!あ、最近の親父は優しいすか(笑
画像は室内側ボードを貼った図。
こんな一枚でも4か所は確認すべき案件があります。
まず①
室内側のボードが桁(梁)に固定してあり、尚且つ防湿シートが留められているか。※気流止め
そして②
耐力壁換算の場合は特に 正しい釘打ち本数かどうか。
更に③
窓周りの防湿(気密)シートは連続しているか(ちなみにこの窓は樹脂製トリプルガラス)
最後に④
躯体貫通部は正しく気密処理されているか。
~となりますが、②番以外はこの工程に進む前にチェックされていなければイケません。
例えば④番の躯体貫通部の気密
↓ボード貼る前に 正しく防湿シートと連続しているか
そして外部も丁寧に防水してあるか
画像の様に「横胴縁」の場合は しっかりと通気経路が確保されているかどうか。
http://eyescode.bijual.com/Date/20100223/ 【10年前のブログ」
実際、サイディングメーカーの推奨では 通気や漏水対策は難しいと思われるので、弊社標準仕様として通気経路を増やしています^^
大切な手間です。
仕上がってからは見る事が出来ない工事途中のアレコレ
現場見学は随時受け付けていますよ^^
「お風呂の床が乾かなくて」なんてお話をよく聞きます。
建物をお引渡しする時には、お伝えするのですが
「実はお風呂の窓開け換気って殆ど効きません」
住宅の気密と換気には大きな相関性があり、正しく換気する為には一定以上の気密性が担保される事が必要な事は、何度もお伝えしているので耳タコでしょうけど(笑
ユニットバス(在来も含む)はその性格により、一定以上の気密性がある事は何となく分かると思います。
湿気は上に溜まりやすくなりますが、窓を開けてもその窓より上の空気は停滞する事になり、風や温度差が無い限り殆ど動かないと言う状況になっています。
結果、ほとんど空気が動かない床は、次の日になっても乾いていないと言う事に。
ではどうすれば良いか。
まず、季節関わらず 窓を開ける事を止めてください。
そして折戸(ドア)を閉めてください。
それから換気扇をON!です
それから換気扇をON!です
折戸(引き戸共)にはドア下に「通気スリット」が入っているハズです。
窓とドアを閉める事で、換気扇への空気は 強制的にドア下のスリットから供給される事になります。
↑ こんな感じで、脱衣室から吸われた空気は ドアスリットにより「キュっと縮められて」スピードを持って床を舐める様に 下からから上に動く事に成ります。
嘘だと思ったら密閉したバス内で、換気扇回したままスリットに手を当ててくださいw 空気の流れを感じるハズです。
この流動空気が、下から効率良くバス内を巡り排出されます。
空気が動く事で床の乾燥が即される訳です。
さぁ今夜やってみましょう。1時間くらいで床が乾くと思いますよ。
イコールお掃除の手間も減ると^^
あ
お風呂のフタは閉めておいてくださいね(笑
あと、今度はスリット部にホコリが溜まる事になりますから、そちらはこまめに清掃してくださいませ^^
お風呂掃除を手軽にする為の合言葉「風呂の窓は開けるな」ですよw
最上階の断熱には「屋根断熱」と「天井断熱」がありますが、こんな感じで小屋裏を使用する場合は「屋根断熱」一択となります。
ちなみに矢印は軒天井+壁からの通気を通すための隙間なので、外部からの光が見えます。
屋根断熱とはその名の通り、屋根部分に断熱を施工する手法で、垂木(屋根の斜め部分)の間に断熱材を充填し、それでも足りない厚みを垂木下に付加していきます。
↓の画像で言う所の矢印間が断熱空間(通気層含む)
こちらは垂木が186mm高なので、その間に断熱材を150mm充填し、その隙間分を屋根側に36mmの通気層とします
もちろん屋根断熱を行う前には、壁の断熱気密は的確に終わらせておきますよ。
※ピンクのシートは先張りした防湿(気密)シート。
垂木間に150mm断熱材を充填し、更に↓黄色ラインの天井まで200mmを充填する事て、併せて350mm断熱。室内側に付加したの200mm分は木材の熱橋(垂木分)がゼロになります。
断熱は数字を担保として、施工精度がモノを言います。
建築現場 いつでもご案内しますよ^^
例えば「カリフォルニアスタイルのおうち」
↓今月のブレスに入れたスポット案内URLがこちら
http://housingeyes.com/variously/study2004/index.htm
カーテンや装飾品など何もない素のハウジングアイズ どうぞご覧ください。
ついでに シレっと・・
このデザインでUA値0.18W/㎡・k
積雪2m乗せての耐震等級2
なんて書いてますが これ結構な数字なんですよ(笑
例えば断熱性能 アイズ基準は「UA値=0.3W以下」としていますが
このUA値(UA値は数字が小さい程断熱性能が高い)で言えば
飛騨高山地域は3地域にて「高断熱住宅」として補助金対象になるのが ↓ この表の「断熱等級4」となります※クリックで大きくなります
0.56Wで補助金対象なんです(汗
最近 国内では自主的な最高基準として使われるHART20でのG2クラスでも0.28W。弊社最低基準は0.3ですが、そちら簡易計算での数字なので、詳細計算すれば軽く0.28を下回ります。
ちなみに1地域ってのが北海道で、この中では一番強い基準ですが「性能等級4」を満たそうと思えば0.46wでOKとなります。
個人的に性能等級4なんてのは最低基準以下だと考えていますが(実際アイズ基準よりユルユル)そんな数字を満足させれば「北海道基準クリア!」なんて曖昧なセールスもウソでは無くなるのです。怖いですね。
断熱や耐震はイメージで無く、数字で語りましょう。
そしてその数字を担保するのが現場の施工精度です。
大切な資金 丁寧に正しく使いましょう^^
南側に背の高い建物があり、将来的に建て替えがあったとしても用途地域的に10m越えの建物が可能な地域故、最初から南の日射は捨てて 西側からの日射取得を狙ったおうち。
確かに 冬季は遅くまで日射取得出来て暖かいのですが、5月過ぎると厳しいモノがあります。
そこでUVカットのタープにて1・2階共に日射遮蔽。
白いタープなので室内も暗くなりませんし、窓からはバルコニー分の距離があるので通風も良好。
クライアント様曰く「あると無いとでは雲泥の差です(驚)」との事^^
ちゃんとキレイに影が窓を覆ってるでしょ。
夏の暑い昼間、この下でプール遊び、楽しそうですよね^^
デッキ上の物は外部物置が未設置にて申し訳ありません・・早急に手配いたします(汗
https://housingeyes.bijual.com/Date/20200509/
西や東に向いた窓には、素直に外部での日射遮蔽を行います。
例えば東向きの窓。この画像で言う右側の面です。
眺望が宜しかたのと、デッキで遊びたかったので大きな開口としましたが(もちろんトリプルガラス)このままでは朝日が室内に直撃して、夏季の室温上昇に寄与してしまいます(汗
そこでこちらには建築工事では無く、UVカットのタープ設置をお願いしています。ちなみに下図はイメージで 絵ですからねww
風で揺れる日陰も出来て、室内から見る雰囲気も良い事でしょう。
そして西側。極力窓は無くしていますが、こちら2階の一本だけ。
一階は縦格子で隠していますが、一階は落葉樹の植栽による木陰も期待できる為、問題は小さくなります。
2階の窓、ちょっと見辛いですが、アイズお馴染みの可動格子を設けています。
↓ ルーバー戸にて通風可能です。
室内から見ると
ドレーキップ窓なので内開きにて、外部に設けた格子戸の操作が可能。
ルーバー格子戸を閉めるとこんな感じ。
暗く見えますが、実際はそこそこ明るいっす。心霊写真みたいな影は私です(笑
そんなこんなの 東と西の日射操作でした。
あ そうそう。
前回も夏季の西日は「回り込む」と書きましたが、西日は北側まで回り込みます。
なので北面にも袖壁(袖板)を設けてますよ。
地味ですが大切な視点かと思っています。
足場外れたのでデッキ工事。
低くて深い軒がカッコ良いでしょ。このデザインでUA値0.23w 積雪1.6m載せての許容応力度にて耐震等級2。
ブルーグレーの木製外壁に漆喰をコーディネート。
で、今回の西日対策(ホント西日キライねってよく言われますがw)
窓の上と西側に30cm程度の庇と壁。
何度もお話していますが、冬至と夏至では太陽の角度だけでなく、登って来る角度と沈んでいく 家に対する角度も違います(画像は国立天文台より)
この窓で言うと ↓ 青いのが5月8日の14時頃の陰。
時間が下がって来ると段々西側の壁により影が伸びてきます。
今頃はまだ西日があっても良い気位の気候なので問題無いですが、梅雨の頃になると16時過ぎの西日は地獄でしかありません。
上の太陽角度図を見てもらうと分かりますが、夏至の太陽角度は高いので庇で遮る事が出来ますが、朝日や西日は角度が低いので庇では遮る事が出来ません。なので、夏用に ちょっとした壁を作ってあげる訳です。
http://eyescode.bijual.com/Date/20191005/ 【ブログ:小さな影】
で、夏至の頃の16時頃 同じ窓の陰はこんな感じに。
あくまで南に向いた窓に対してだけですが、こんな効果が生れます。
あと、これくらい軒の出が深いと5月くらいでも室内への日射は遮る事が出来ますよ( ↓ 赤い線が太陽光です)
逆に冬は昼でも日射角度が低いので 十分に日射を取得する事になります。
こんなアナログなデザインでも、実はUA値以上に快適と言う恩恵を与えてくれます。
こんなアナログなデザインでも、実はUA値以上に快適と言う恩恵を与えてくれます。
大切な事なので2度言いましたよ(笑
とりあえず大切な事なので再稿(何度も言うよ残さず言うよw)
弊社では基礎断熱がデフォなので、とくに必要無いとも感じるかも知れませんが「管理出来ない壁体内気流は作らない」事を大前提として、一階の内壁柱も全て気密テープ処理します。
↓大切な事です
http://eyescode.bijual.com/Date/20151125/
テープで?なんて思う方
これ弊社にて5年とか野外曝露試験して、それでも剥離しなかった素材です。直射日光や風雪どころか、紫外線すら当たらない壁内ですから、結構信頼できるでしょ^^
そもそも内部で気流生まれても大丈夫な様に、基礎と天井で気流止めているのに、更に階層間でも抑えると言う保険ですしね。でも、大切な視点です。
先日「アルミ窓は夏も脆弱」として
https://housingeyes.bijual.com/Date/20200501/
窓枠素材による 室内への影響をポストしましたが
今回は「色による温度の違い」の実験です。
私が黒いサッシをお勧めしない理由となります。
実験と言いつつ、とっても簡単な観察ですがw 実際窓枠に使う樹脂とアルミのカラーサンプルを、西日があたる窓に貼り付けてみました。
そして時間経過を見て表面温度を観察。
まずは「白い」樹脂とアルミの表面温度(クリック可)
こちら樹脂の方が低くなってますが、風等の影響もあり素材による表面温度の違いは、殆ど無いかと思います。
そして問題?の「黒い」樹脂とアルミの表面温度(クリック可)
ありゃりゃ・・白との温度差が20度近くあります(汗
以前 白と黒の違い 調べた時は確か10度前後の差だったハズなんですが・・多少なりとも誤差は含むものと考えます。
取り敢えず、この温度差が室内に与える影響は?
もちろん素材による違いはあります。
樹脂とアルミの特性として放射熱が上げられますが、分かり易く熱伝導率で比べると、アルミの熱伝導率は樹脂に比べて約1000倍高い訳で、建物を構成していく中、一番脆弱になる窓枠部分がまさに熱橋になってしまいます。
窓枠部分が一番脆弱と書きましたが、その弱さを補うために出来るだけ、細いラインでガラス窓を構成出来る様するなど、各メーカーさんは窓枠の開発に余念が無い訳です。
話を戻しますと、熱は常に均等化しようと動きますので、例えば夏に冷房いれて部屋を冷やせば冷やすほど、窓枠が持った熱が室内に流れてくる訳です。その中で上の実験位の温度差があると・・きゃー(笑
まさに窓枠暖房!< なんだそれw
でも、怖いでしょ。
まずは夏季の日射を窓に当てない事。窓枠の素材を考える事。そして出来れば「色の持つ特異性」も加味できると良いかなって思います。そんなこんなで 私が黒い窓をお勧めしない理由でした。
軒の出が無い、真っ黒のカッコイイ?シンプルモダンな四角い家・・今度から見る目が変わるのでわ(謎笑
【 ハウジングアイズ 】では、飛騨高山にてパッシブな高断熱思想を用いて、恒久的な省エネ快適住宅を御提案しております。