3月の日射取得。
太陽高度が少しづつ上がって来るので、庇での影もだんだん降りてきます。
まだ春遠からずな時期でも日差しが気持ち良い日は、お掃除なんかも窓開けて気持ち良く出来ます。
家が暖まっているから出来る芸当^^
そして夏季の日射遮蔽。
庇による日射遮蔽はもちろん 植樹によるお庭の影も見た目の暑さを軽減してくれますね。
上記から1年後。
やっぱ緑が増えると良いすですねー^^
熱損失を考えるとは、寒い時は暑い時期を 暑いときは寒い時期を想う事。
おっ!?名言でたか(違 w
こちら登り梁下への屋根断熱施工の図
構造用合板が防風層を兼ね、登り梁部も含め高性能グラスウール施工となりますが、登り梁部分がどうしても熱橋になりがち。(HGW@320)
と言いつつ、こんなマシュマロ状態でミッチリ入ってたら熱橋なんて・・って感じですよねw
でもでも、なので木地の下に更にフェノールフォームを施工(フェノールフォーム@60)
これで木地の熱橋すら無くなります。
あと、丁寧にテープ張りしてありますが、この室内側に防湿シートを施工しますので、ここまでやる必要ありません。
「必要無いよ」って伝えたのですが、この方が見た目良いのでやらせて下さいと・・いゃまったく見えなくなるのでww 丁寧な大工さんでしょ(笑
テープは必要無いにしても、ここまでやると計算以上の性能が維持出来ます。
(梁等は熱橋計算してるので)
現場精度大切!^^
Ua値とは「外皮平均熱貫流率」の事。
・屋根(天井)から損失する熱量
・壁から損失する熱量
・床から損失する熱量
・開口から損失する熱量
・基礎の立上り から損失する熱量
上記の建物から逃げる熱量を外皮面積で割った数字がUa値。
なので、同じ断熱性能なら外皮面積が大きい方が数字的に有利になります(笑
あと、手っ取り早く「窓を無くす」事も数字的に有利に。
(実際、方位によっては有利にはなるのですがw)
でも、そんな数字にばかり拘って、豊かな外部環境を拒絶するのはナンセンスですね。
個人的には必要なUa値はしっかりクリアしつつ、広がりや繋がりは大切にしたいなと。
外皮面積と言えば凸凹した形の方が面積は増えるので数字的には有利になるとは言え、実質損失としては面積大きくなる分、冷暖房効果が不利になる事は容易に想像できますよね。
例えば家の「角」
こちら家の「角部」を上から見た図ですが、場所によって外皮面積の負担率が変わりますよって図です。
例えば、普通の平面で内壁10mmの負担する外皮は10mmですね。
入隅部(角)はどうでしょう?
角から両側に5mmずつの内壁10mmが負担する外皮は458mmとなりますw
平面部と比べると45倍ですね。
(付加断熱無しの最小寸法でも250mmで25倍)
そう、凸凹した家は自身の影の他に、計算には現れない損失が大きいと言う事です。
木部の熱橋云々以前の話ですね^^
単純に四角い家と凸凹した家を比べて見ましょう。
上下共に12マスで同じ面積。
でも、外皮は(緑〇)四角い家が14面に対し、凸凹の家は20面。イキナリ1.4倍w
併せて、出隅部は(紫□)は四角い家が4ヶ所に対し、凸凹した家は7か所。
さて、どっちが熱損失が小さいでしょう。
間違いなく単純な四角い家でしょ。
でも同じ断熱性能なら凸凹した家の方がUa値は良くなるのです(笑
そんなこんなのUa値。
この辺のカラクリ知ってるのと知らないのでは、プランは雲泥の差になるでしょうけど、私がUa値に拘るのは、あくまで数字では無く「暮らしやすさ」への指針としているからです。
Ua値が数字合戦になっては本末転倒と言えます。
と言いつつ、弊社はUa値=0.3以下をお約束していますけどね(笑
断熱等級で言う所の6・7ランクです。
それ以上に「愉しい暮らし」への空間構成を重視したいモノですが、それは確固たる数字があって初めて求める事が出来ると考えます。
空間の広がりの為にと、細い窓線を求めてアルミの大開口サッシとか、本末転倒以外の何者でも無いでしょうw
そんな視点で見るUa値なんて数字も面白いでしょ^^
アディ押忍
↓これXにポストしたら1.3万回とかインプレされましてw
だから断熱等級5レベルで吹抜け造るなと何度言えば、、、
等級5と言えばZEH基準ですが、まさに上記の通りかと考えます。
単純に同じ22度の室温でも「等級5」と「等級7」では床や壁の温度が異なる為(同じ暖房でも等級7の方が躯体温度が上がる)体感温度は違う訳です。
もちろん断熱性能が高い方が、躯体温度が上がるので同じ室温でも体感温度は暖かく感じます。
ZEH(ゼロエネルギーハウス)基準なんて聞くと何か凄そうでっすが、実際そんなもんです。
中途半端な性能で無理な空間構成は止めましょう。
なんて事をエゴサしたら10年前から似た様な事言ってましたww
ブレてねーな私(笑
あと、既存住宅や中古住宅への性能リノベでも、こんな世界は実現できます。
https://twitter.com/cool_toy/status/1469934181761581056
健康に快適に経済的に暮らしましょ^^
一年の中で日本人の死亡が最も多いのが1月です。
2022年に国内で死亡した日本人は156万人余り、高齢化が進むこの国では2040年には170万人に達する見込みとされます。
死因別には「がん」がトップで38万6千人と全体の24%を占め、ついで「心疾患」が14%・「老衰」が11%と続いています。
ここまでお読みいただき「ははーん、1月に死者が多い原因はヒートショックだな」と思われた方、半分正解で半分間違い(謎
ヒートショックと言う温度差よりも、常時の「低体温」が正常な体の機能を阻害します。
最近は夏季の熱中症が騒がれる様になりましたが、実は「低温」の方が体へのインパクトは大きいのです。
医学雑誌ランセットに掲載された論文によると、日本を含む13カ国を対象に気温が死亡数に与える影響分析から、不適切な気温管理が死亡原因の8%を占めている事が分かりました。
そして日本では「低温」が死因原因の9.8%に対し、熱中症など高温による死亡は0.3%に過ぎません。
低温の影響は高温の30倍以上になるのです。
実はこわい!家の中の「低体温症」【NHK】
https://www3.nhk.or.jp/news/special/suigai/articles/19271/
WHOでは室温18℃以上を推奨しています。
ちなみに 上記NHKの動画によると
岐阜のリビング平均気温は15.2度とか。
こう見ると やはり北海道の室内は暮らしやすそうです。
暮らしやすいと言うより、命のリスクが小さいと言う事でしょうか。
日本人の死因の約一割が「低い室内温度」です。
ちなみに国土の大部分が冷帯であるスウェーデンでは、低温起因の死因は3.6%との事。
違いは建物の断熱基準だとすぐ分かりますね。
暖かくしたければ暖房入れれば良いだけですが、燃料代の高騰もあり中々・・
だったら逃げていく熱を減らす事が得策。
新築なら簡単ですが、既築住宅には断熱改修と言う手があります。
まずは何処から熱が逃げるのか?コスパ高い改修は何処か?10件あれば10件なりの手法が生れます。
まずは暖かい家に安く住まえる様、ポエムでは無い対策が必要でしょう。
もう30年とか断熱!断熱!言ってますのでw お気軽にお問合せ下さい^^
「冷えは万病の元」
昔の人の経験則なのでしょうね。
こちら、うちで使ってるモデリングソフトのスタディ画像。
コの字では無く中庭プランなのですが、なんかオシャレな感じでお好きな方も多いのでは^^
ただ、正味お勧めしませんw
こちら南側を見ているパース画なのですが
こんな感じに光が入るのは真夏一カ月の1.5時間くらいでしょう。
冬季にいたっては、この角度で立っている場所まで陽か伸びてくる事が30分あるかないか(汗
日射が欲しいのは冬季なんすよ。
この中庭に面した窓の熱収支(熱取得と熱損失)はマイナスでしかありません。
もし、こんなプランがご希望の方は、立地も加味して細かいシミュレーションが必要です。
コートハウスでも丁寧に考察すれば多少なりとも優位に持ち込めます(立地に寄りますが)
そんな目でインスタ等の事例とか見てると、カッコイイけど・・なんか素敵だけど・・まぁお金つかって冷暖房するから全然良いよ!って方以外は、イメージだけでチャレンジしない方が良いですよ^^
あくまで新築プランの話ですが、熱収支に見るコートハウスでした。
コートハウス:建物や塀に囲まれた中庭を持つ住宅のこと。
こちら天井高さ1400mm以下の空間。
近くにメジャーあったら ちょっと高さ出して見てください。
結構シックリ来る高さですよ^^
で 上の画像に設いている窓。
防火窓だったりしまして
こちらトリプルガラスですが
あまり褒めたモノでも無い「網無し」ガラスが選べます。
ただ スペーサーはアルミ・・
赤がガラスで それの間に位置する黄色の部分。
弊社通常は樹脂スペーサーが標準になります。
が
防火窓はアルミになると。正味バカ高い窓なのに性能落ちまくると言う(汗
熱伝導率で言うと アルミは樹脂の約1000倍熱を伝えやすく・・。
まぁ 言わずもなが
トリプルガラスが結露しないなんて言いませんが
どうしても多少なりとも表面温度は下がってしまいます。
まぁ アルミの網入りガラスよりは良いか・・と(笑
※ちなみに結露は温度差ってより湿度の方が大きなファクターですけどね。
窓の取付位置について
https://housingeyes.bijual.com/Date/20231208/
窓は重いぞって書きましたが
例えば こんな↓トリプルガラスのFIXガラス
5人で運んでますが
これで軽く100Kg超え(笑
向こうの枠に取り付ける訳ですが
やっぱ取付位置って大切な気がするでしょw
断熱と構造はセットで考えなきゃイケません。
そうそう 窓設置の断面計画について
https://eyescode.bijual.com/Date/20160830/
7年前に書いてたのが↑こちら。
図解で分かりやすいかも。
何度も言ってますが 窓が高性能化してくると
窓そのものの重量も増してきます。
建物性能を上げるには 充填断熱+付加断熱などは
必須となりますが 窓の重量には要注意。
SNSなんかでたまに見かけますが
「100mmの付加断熱!」とか画像載せるのは良いとして
窓が躯体では無く 付加断熱の下地に設いていたりします。
ガラス3重とかの窓 重いですよ。
幅1700mmの掃き出し窓でも 100Kgとかになります。
そんな重量物を躯体では無く 断熱下地に置くなんて
怖くて出来ないのは私だけでしょうかw
弊社で100mmの付加断熱をする場合は
窓は躯体に設けるので こんな感じに窓は奥まって見える事に。
そんなこんなの窓の位置
気を付けるべきテクニックをご紹介しましょう。
まず こちらのおうちは50mmの付加断熱なので
その分の下地が組んであります。
窓は躯体に乗ってますので 既に奥まってますが
防水目的として 板金で水切り作っています。
窓台もレベル付けて こんな感じ。
付加断熱を施工したら そっこう透湿防水シートを丁寧にテープ留め。
この状態でも 結構窓枠が出ている事が分かります。
この断熱下地の上にもう一層 断熱レンガパネルを施工する為です。
このレンガパネルは80mmとかあるので その分見越しての窓枠に。
煉瓦パネルを施工すると 窓枠が出てるだけで
窓そのものが奥まっている事が分かりますね。
ここまで手を掛けて初めて経年変化に耐えられるディテールと言えます。
窓位置の考え方 この辺も会社によって大きく異なる事でしょう^^
最後にヒトコト。
窓は重いぞ(笑
【 ハウジングアイズ 】では、飛騨高山にてパッシブな高断熱思想を用いて、恒久的な省エネ快適住宅を御提案しております。